Essay

アルパ演奏旅日記 - 6

「A MI PARAGUAY」レコーディング便り

February,2001


1月14日(日)

 アスンシオンに着いて2回目の日曜日です。
 出発前に43度になったとうい情報が入りましたので、暑さを覚悟していましたが、このところ近くで雨を降らせているらしい黒い雲が空を覆いますので涼しい風が吹いてきます。何回かスコールのようなドシャ降りがあって、皆からさすが雨女だね、と言われています。きのう、13日にビリャリーカという町へ行ってきました。ここは多くのアルピスタが生まれ育った場所です。もちろん恩師 クリスティーノ・バエス・モンヘスもここ出身です。その帰りすごい雨に歓迎されてしまいました。車のワイパーを最速にしても前が見えないくらいの降り方でした。私が何かをしようとすると天気が悪くなるというジンクスには我ながら驚いています。

 さて、今回の主目的のレコーディングですが、準備は着々と進んでいます。選曲も終わり、レコーディングは15日から開始です。どんな曲を選曲したのか知りたいところでしょうが、次の報告でお知らせすることにしましょう。新曲からアルパの古典曲・名曲まで15曲を選曲しました。これらをできれば19日までに録音を終えて、2日間でミックスダウンを完了して、と考えているのですが、相手がパラグアイ人ですから予定通りいくかどうか、頭を悩まされることになりそうです。

 では、次回のグッドニュースをお待ち下さい。


1月20日(土)

 その後お変わりありませんか。
暑い中でのレコーディングは少々バテ気味で進んでいます。レコーディング報告の第2弾を送ります。

 今回はパラグアイの雰囲気、香りのようなものまでCDの中に入れようとパラグアイまでやって来ましたが、日本の録音の仕方とは少々異なるので戸惑いました。それでも最初は順調で、うまくゆきそうだ! と思ったのですが、弦アレンジをした曲のレコーディングでグッと減速してしまいました。その影響で19日に終わらせる予定が来週にこぼれてしまいましたが納得いくCDを作り上げるには仕方ありません。ところで弦アレンジと書きましたが、今回の収録曲には3曲、アルパの巨匠ルイス・ボルドンの多くの作品のアレンジを手がけているオスカル・ネルソン・サフアンにアレンジをしてもらいました。「あなたの瞳がわたしをみつめるとき」、自作曲の「セピア色の思い出」そして「もののけ姫」の3曲です。えっ、「もののけ姫」を録音したんですか、と驚いているかもしれませんが、サフアンに言わせると「こんなすばらしいメロディーは初めて聴いた」と絶賛していました。最初は躊躇したんですが出来も良く、今では録音してよかったと思っています。ストリングスはアスンシオン・シンフォニック・オーケストラのメンバーです。

 ミュージシャンはアルパにセサル・カタルドマルティン・ポルティーリョエンリケ・サマニエゴビルヒリオ・イバーラ、ギターにはパンチ・ドゥアルテリゴベルト・アレバロネニ・ルイス・ディアス高山直敏が参加しています。みんな気心の知れた人たちばかりですので、いつもスタジオ内は冗談と笑いに包まれてリラックスした録音ができています。収録曲はアレンジした3曲のほかに「パラグアイに捧ぐ」「ビリャ・パストレオ」「風に揺れるポプラ」「マドレシータ」「マリア・エルサ」「遠いあなたへ」「ミーア」「我が祖国の思い出」「いつわりの愛」「アルパの祈り」「アポロニータ」「しずく」以上15曲になります。
 これからミックス・ダウンをしながら曲順を決めなければなりません。もちろんタイトルもジャケット用の写真もこれからになります。さて、発売日ですがまだ決定していません。またホームページ上でお知らせしますのでお待ち下さい。


2月13日(火)

 アスンシオンは連日35〜36℃から40℃でしたから真冬の日本に戻ると、イヤ〜! 寒いです。温度差30℃の所へ急に運び込まれることに身体がなかなかついて行けません。それに時差ボケがついて回りましたので、2日に帰国しているというのに帰国報告もまだ済んでいませんでした。元気に戻ってきましたが、どんよりした空を眺めては「アスンシオンの青い空、真っ白な雲、肌を焦がさんばかりの強い日差しが恋しい!」とつぶやきながらコタツの中でブルブルと身体を震わせています。(「恋しい!」なんて書きましたが、実は滞在中は連日の暑さ、朝から25℃という蒸し暑さにまいっていたのですが・・・)

 さて、レコーディングのほうですが、あとはマスタリングという作業を残すだけになりました。ストリングス・アレンジした3曲を除いて、その他は譜面を使いませんのでレコーディングはスリリングなものになりました。まさに「アルパのバトル」。2台・3台の競演はアルパ演奏の醍醐味そのもので、今聴いてもゾクッとします。そんなスリルある演奏を早くお聴かせしたいのですが、もう少しお待ちください。発売は5月中旬頃を予定しています。



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