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February,2000
1月22日から30日までの9日間にわたって開催された今年の「コスキン音楽祭」は、40回という節目の音楽祭でしたが、開催までにゴタゴタと裏で問題が噴出し(まぁ、これは今回に限ったことではありませんが・・・)一時は開催が危ぶまれていたそうです。そのあたりの詳しい事情は今発売の月刊ラティーナ4月号に私がリポートしていますのでぜひ読んでください。
さて、私の出演日は3日目の1月24日。これは私の通算5回目となるコスキン出場でした。ステージでは「ミシオネーラ」と「牛乳列車」の2曲を演奏。ステージの上からでもはっきり聞き取れるほど会場のあちこちから手拍子が沸き上がってきました。この時は演奏家として最高の喜びを実感できる瞬間です。また9日間の間に多くのミュージシャンと再会できるのも楽しみです。今回は私の永遠の恋人ダニエル・トロが、私が泊まっていたホテルの斜め向かいに家を借りて滞在していました。やっと愛のキューピッドが私たちを会わせようとしてくれたようです。ところが毎日毎日その家の前を心躍らせて通るのですがなかなか会うことが出来ません。誰かが邪魔しているんだと半ば諦めかけていたとき、音楽祭も終盤に近い8日目にその時はやってきました。わずかな時間でしたが元気な姿に接することができました。喉頭癌を手術して以前の声を失くしてしまったダニエル・トロですが、今年のコスキンでは息子のファクンドと一緒に感動的なステージを見せてくれました。
若手の登竜門として多くの新人を世に送り出してきた「コスキン音楽祭」ですが、ここ数年はこれらの若手がメインステージを飾る機会が増え、いよいよ世代交代かと思わせるようになりました。97年のデビュー以来、若い子供から年配層までがっちりとファンをつかまえているソレダーをはじめ、ロス・ノチェーロス、アンボエ、ロス・テキス、ロス・アロンシートなどが今やベテラン勢を凌ぐ勢いです。その若手の中で私の今年の一推しは何と言ってもルシアーノ・ペレイラです。彼の名前を知ったのは去年の6月に「にっぽん丸」の仕事でブエノスアイレスに立ち寄った時でしたから半年の間にアッという間にスターへの階段を駆け上がったことになります。日本のレコード会社から彼のCDが発売されるなんてことはないでしょうから輸入盤を探してみてください。歌は上手いし愛くるしい笑顔も魅力的な17歳の若者です。ベテラン勢だって若手に押されっぱなしでいるわけではなく、40年間、この「コスキン音楽祭」とともに歩みつづけてきたロス・チャルチャレーロスやロス・トゥクトゥクが「まだ若者にゃ負けられん!」と元気な演奏を聴かせていました。でも残念だったのは開催前のゴタゴタ問題でメルセデス・ソーサ、ハイロといった私がいちばん聴きたかった人たちが出場しなかったことです。ソーサが主張したいことも分かるし地元の人たちが言いたいことも理解できるのですが、何とか早く丸く収まってほしいものです。 |